「声優」がフリーランスでメジャーになれない理由①

「声優」がフリーランスでメジャーになれない理由②

の続きになります。

声優が「他のクリエイター達と違い、何故、ネット展開が難しいか」
についてもう少し話を進めて行きたいと思います。

それは声優(ナレーターも含む)の殆どが「クリエイター」ではなく、
プレイヤー」だからです。
「クリエイター」の定義は色々あると思いますが、はてなキーワードから
引用しますと以下のような定義があるようです。

  直訳すると「創造する人」と言う意味。(創造主=神という意味もあります)
  広くはアーティスト全般を指し、いまでも広告業界・IT業界などでよく
  使われている言葉のようです。洋服やインテリアなどのデザインをする人、
  グラフィックデザインをする人、コンピュータグラフィックスを制作する人
  (CGクリエイター)、ゲームを制作する人(ゲームクリエイター)など。


この直訳「創造する人」という言葉に本質がよく表れていると思います。
そうです。声優(ナレーター)は何かを作りません。
監督なり、ディレクターなりが求める楽器として、的確に音(表現)を
出すこと。自らが単体で「クリエイト」することが出来ない存在だからです。

アニメなり、外画なり、ドラマCDなり、テレビ番組なり・・・・・・声を当てる
「素材」があってこそ、初めて輝く存在だからです。

■単独では「作品」とならない存在
「演技だって創造だし、オーディオラジオ制作やWEBラジオを
やるのだって創造じゃん!」

と反論したい方もいらっしゃるでしょうが、もう少し、聞いてくださいね。
勿論、私だってそう思っていますし、もはや存在そのものが「神」の
ような方々も沢山いらっしゃいます。

でも、ここで言っているのは「名も無き」私のような存在の話です。

さあ、冷静に考えてみてください。『わたし』の事を全然知らないのに
「オーディオドラマ」や「WEBラジオ」を聞こうと思うでしょうか。
二次創作ならまだしも、よく分からないオリジナル作品やあなたの
日常やアニメの感想等を語っているラジオを聞きたいと思うでしょうか。

ただでさえ「聴く」という行為は視覚的要素がない為、興味がない
一般人には、かなりハードルが高いのです。

勿論、素晴らしい作品を発表していらっしゃるサークルさんも
喋り手さんも沢山、いらっしゃいます。
しかし、喋り手単体で、事務所にも所属せず、作品に参加せず、
WEB上でボイスサンプルや二次創作的に作品の声で発表を続けて
いるだけでは、メジャーになることはとても難しいでしょう。

なぜなら目に見える「作品」がないからです。
例え、複数でオーディオドラマを作ったとしても、それは「喋り手」個人の
作品としてみなされることはありません。注目されるのは「完成された
作品」
です。喋り手自身の個性や技巧が評価されることはありますが
やはり参加した・発表した作品の完成度、知名度の影響がかなり
高いでしょう。

クリエイターとしての才覚があり、何らかの「作品」を作れる技術が
あれば別ですが、誰もを吸引する「作品」を作れる才能がある人も
そうはいない筈です。
喋り手単体で出来ることといったら、ボイスサンプルを載せる、WEBラジオ
をやる。ニコ生をやる。歌が出来る人は歌を歌ってみる(これが出来ると
またちょっと可能性が変わりますが)。登録サイトに登録する・・・・・・。

そして、最後は何かの「作品」に参加すること・・・・・・これに尽きるのです。

「作家」「絵描き」「音楽」は「作品」という「完成物」を作る事が出来ますが
喋り手は「作品」の「素材的要素」が強いからです。
また、「喋り」というのは、他のクリエイターと異なり、「喋る」という誰にでも
出来そうな行為です。勿論、そんな単純な物ではありませんが、一目で
(聞いただけで)判断できるには少々、ハードルが高い技術でもあります。

今後、喋り手がフリーランスで、ネットを使って展開し、メジャーに
なれるの可能性はあるのでしょうか。
今後は、具体的に自分自身も実験材料にしながらも、検討していきたいと
思っています。(つづく)